流れ星に4回目の願いを呟く時。
 その件で色々喧嘩はしたのだが、私に彼の夢を止める権利などある訳では無く、彼は春風とともに大都会へと旅立った。


 つまり遠距離恋愛なるものになったのだ。


 遠距離恋愛なんてドラマや小説の中だけの存在だった私に、急に訪れたリアル遠距離恋愛。


 
 最初は、どうにかなるわよね、と甘い気持ちだったが、これは想像を絶するもので、結局夏休暇の途中で上手く行かなくなり、私も実習や資格試験の勉強で忙しくなったこともあって、秋が山の紅葉に色を付けようと訪れ始めた11月に、正式なピリオドを打った。



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