流れ星に４回目の願いを呟く時。
「ごめん。うん、普通に恋愛してたよ。」


　その後、由美子は過去の恋愛話をしてくれた。昨日凄く緊張して眠れずにいる動かない頭に、それは意外に長くて、何度もうとうとしかけてしまったが。


「へえ、幼馴染。」


　それは予想外なことで面白かったので、眠ることはなかった。


「まあ、幼馴染って言うより、くされ縁って言うのかな。」


　これまた意外というか、由美子は長い間、幼馴染に恋をしているらしい。しかも片思いである確率が非常に高いという。


　幼馴染。いそうでいないのが幼馴染だが、私にも一応それらしき人はいた。でも野球に一生懸命で、今も頑張っていると聞いている。


　高校も同じだったが、別に恋愛感情はなかった。たまに部活の帰りで一緒になる時もあったが、いつもそっけなくて向こうもそういう気はなかったはずだ。



< 55 / 210 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop