私の小さな願い事
「私と御所に行って下さい!!」

「小桃…高杉みたいなこと言うな
いくらなんでも御所は、忍び込めん」

「忍び込まなくても、入れますけど?
東宮様にいつ来てもいいって言われてるよ」


桂さんも、高杉さんも驚きすぎ


「口開いてますよ?」

「なんで、東宮様が?」

「私、東宮様に嫁ぐ為に京に来たって、言ってなかった?」

「「聞いてない!!!」」

「そう?とにかく、仲良しなの!
桂さん、会って話したいでしょ?」

「俺も行っていいのか?」

「もちろん!!私の恩人ですから!!」

「何で、東宮様と結婚しなかったんだ?」

「そうね… 
慶喜様のこと好きだったわけでもないのよ」


そう… 歳三を諦める為


その為に利用した

そして、想いを寄せると

嫌われた


自業自得ね


「ごめん!!また、聞いてしまった!!」

「いいの
私が、招いたことだから…」

二人が気不味そうにするから


「終わったことよ!さっ!行きましょう!」


「今からか?」

「はい」





もう…

会えない



だから…

さよならを言いたい



もうすぐ天子様になられる




睦仁様





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