私の小さな願い事

歳三!!




~土方歳三~


永倉が捕まえてきたちんちくりん

笠を深くかぶり、見るからに怪しい



それに、あの身のこなし




「すみません、協力者がいたようで
撒かれました」



山崎を撒くとは……



「総司、どうして俺と知り合いだと思った?
京に知り合いはいねぇぞ?
まして、あんなガキ知らねぇ」

「おかしいなぁ?
確かに土方さんと同じ構えをしたんですよ
ほら、土方さんヘンな癖があるでしょう?」


そう言われて、思い浮かぶ


ちんちくりん



「まさか……」




そう、そんなはず…あるわけない


「心当たりがあるんですね?
隠し子ですか?」


皆の視線が痛い

「んなわけねぇだろ!!
江戸にいるとき、あれくらいのガキに
剣術教えたけど、ここは京だぞ!」


「不思議はねぇよ!俺たちも京に来たんだ」


原田が当たり前なふうに言う

そう言われれば、そうかもと思う


「いや、あいつだったら…」


絶対、飛びついてくるはず……


「知らんぷりでしたもんね!?」


「るせぇ!!!」


総司と一緒に悪ガキみたいな目をする

平助に睨みをきかせる


依里…


もしも、依里なら


知らんぷりなんて



ありえねぇ!!!








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