恋の相手は強引上司
長いような短かったようなデートは終わりに近づいていた。

一馬と私が5年以上前に出会ってたことや

今同じ会社で働いて私の上司になったこと

そのすべてに私がかかわっていたという事、しかもこんなイケメンが

こんな地味~~な私の事が本当に好きらしい事を知り

今まで私が思っていた一馬への印象や思いに変化が表れていることは

自分の鼓動の速さでわかる。

ふわふわした何か見えないものに大事に包まれているような

気持というか・・・・同じドキドキでも心地の良いドキドキだ。

そしてもうすぐデートが終わることが寂しいと思えるのだから不思議だ。

朝の自分とは確実に気持は変化してて

もっと一緒にいたいとさえ思えてくるんだもん。

信じられない。

「恋実?」

「・・・・はい」

きっと『今日はたのしかった。また会社で』とか言うのだろうな。

もっと一緒にいたいって言えるほどかわいらしさもない私は

『こちらこそありがとう』っていって車を降りちゃうんだ

そう思っていた。だが・・・・

「もっと一緒にいたい・・・・俺の家来ない?」

思ってもいない誘いに

「ええええ?!」

体がのけぞりそうになった。
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