恋の相手は強引上司
「彼女、タバコのにおいがダメでね。ホテルには泊まれないんだよ。
俺はタバコ吸わないから・・・・部屋を貸す約束をしていたんだ」

信じられない・・・あんなに熱い抱擁を交わしておいて・・・

部屋まで貸す約束しておいて彼女じゃないなんて誰が信じると思う?

一馬は信じようとしない私をみて大きなため息を漏らすと

残りのビールを飲み干した。

「ママ、お勘定~恋実の分も一緒に頼むよ」

「ちょっと・・・私のはいいわよ。テレサさんが待ってんでしょ?先に行けば?」

目線を合わさず唇を噛んだ。

「あいつは待ってね~よ。今頃寝てる…そんなことより
早く行くぞ」

一馬が私の腕を掴んだ。

「行くって・・・どこへ?」

「決まってんだろが、おまえんち」

「はあ?なにそれ?」

驚いて慌てふためいてると追い打ちをかけてきた

「今日はお前んちに泊まるからな・・・・覚悟しておけよ」

「!!!!!」

「ママ~~うちの恋実がお騒がせしました」

私が驚いて硬直している横で一馬は飛び切りの笑顔をママに向けていた。

ママを含め常連客たちの若いっていいね~とかうらやましいね~~とか言う声が

聞こえてくるが

もう頭ん中ぐちゃぐちゃなんですけど~~~

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