恋の相手は強引上司
おもしろくない。

どこがどう面白くないか正直よくわからない。

だってそうじゃない。

昼間、一馬から話を聞くまでは単に恋愛経験のない私を

からかっているんじゃないかって思って身構えていた。

だけどそうじゃなかったことを知って一馬に対する思いに

少しでも答えたい。こんな私でよければ

って思っていたのにあんなハリウッド女優と言っても通りそうな

金髪美人が現れて、元部下って言われて信じられる?

抱きついてもやめろとも言わないでさ~見せつけて・・

どうせ鼻の下ビロ~~ンと伸ばしてたんじゃないの?


それにタバコの煙が苦手だからって

誰でも構わず泊めるとか信じられない。

私だって泊めてもらった事なんかないのに・・・・


って・・・・何わたし僻んでるの?

いやいやそうじゃなくて・・・・

「お~~い、いろいろと面白い顔してくれちゃってるけど・・・・
顔で会話できねーからとにかくここ座れって」

「か・・顔で会話って」

思わず両手を顔に当てた。もうさっきから調子狂うよ。

こっちは怒ってんのに一馬はニヤニヤしながら私を見るし

だからといってほいほい隣に座れるかっていうのよ~

自分の家なのに自分の家じゃないみたい。
< 126 / 213 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop