恋の相手は強引上司
今日までの出来事が頭の中を駆け巡るがそれがすべて

嘘だったことに

体中が一瞬で震えだして持っていたリンゴ飴とミニカステラが地面に落ちた。

そしてミニリンゴ飴がころころと転がって運悪く翼君たちの方にまで転がり

それに気づいた翼君の友達が私に気づいた。

「お・・・おい!やべーよ」

慌てて翼君の肩をたたき私を指さした。

そして私と目が合った翼君の顔は今まで見たことのない冷ややかな目をしていた。

「もしかして…今の・・・・・・きいて・・・・たよね」

は~~っと大きなため息を漏らすと

立ち上がりゆっくりと私の前までやってきた。

そして・・・

「は~い。俺の勝ちね~」

放心状態で何も言い返せずにいることなど気に留めるようすなどなく翼君は

「あ~~あ。残念・・・・いくらいい名前でもできることとできない事って
あるんだよね~~。恋が実ると書いて恋実ちゃん。君本当に残念だね」

「ひ…ひどい」

手がぶるぶると震えた。

「私の名前が翼君に迷惑かけた?」

泣きそうになる気持ちをぐっと堪えた。

すると頭上から冷たい一言が降りてきた。

「お前の名前がキモイんだよ。顔と名前が比例してねーしな」

そういうと一緒にいた男の子たちとケラケラ笑いながら人ごみに消えていった。


残されたのは放心状態の私と地面に落ちたリンゴ飴と散らばったミニカステラ


それからだ私が自分の名前が大嫌いで恋なんか二度としないって決めたのは・・・・・

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