恋の相手は強引上司
「ねえ・・・・テレサさんからのプレゼントって・・・・どこなのかな?」

いくら恋人同士といえども初めて入った部屋を物色するのは

気が引ける・・・だから一馬に探してもらえればという気持ちで

チラリと視線を送ると一馬はすでにプレゼントの場所を知っているかのように

私を寝室へと案内した。

部屋の中に入るとそこには一人で寝るには広すぎる大きなベッドがあった。

そしてその上に大きな白い箱が1つ

「たぶんあれだと思う」

ベッドに近づくと箱の上にはピンク色の封筒が1枚。

そっと手をのばし、封筒を開けると英語で書かれた手紙が入っていた。

もちろん読めない。

だからそれを一馬に渡した。

一馬は手紙を受け取るとベッドに腰かけ私にも座るように促した。

そして・・・一馬は手紙を訳しながら読み始めた

「『親愛なる恋実へ
初めてあった時誤解を招くような事をして本当にごめんなさい。
実は一馬から恋実との話を聞いた時は絶対にうまくいかないって思った。
一度しか会ったことの無い人を思うより一馬はモテるんだからこっちで彼女でも見つけなさいと
何度も言ったけど一馬は頷かなかった。
だからもし、一馬が片思いしている恋実とうまくいったときには
私が結婚式で着たドレスをプレゼントすると約束していたの。
だから一馬が帰国して数日で付き合えるようになったと連絡がきた時はびっくり
したと同時にドラマの様で興奮しちゃった。
恋実が気に入ってくれるかわからないけどよかったら着てください。
そして恋実がこれを着て一馬と仲良く並んでる写真を楽しみにしているわ

              テレサ・モーガン』
だって・・・・・見てみる?」

一馬は白い箱を指さした。

っていうか・・・一馬はすでにすべてを知っていたってことだよね。

「見てみる?って・・・・最初から知ってたんでしょ?」

「・・・ん?・・・どうかな?」

とぼけた顔してるけど口元がかなり緩んでいる。

全く私のいないところで勝手にこんなことして・・・

大体、普通に考えて身長も高くスタイルの良い

テレサさんが着ていたドレスが私に似合うのだろうか・・・・

いや、それ以前の問題で着れるのか?だった。
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