恋の相手は強引上司
頭の中はハリウッド女優だちがレッドカーペットを歩く姿でごった返していた。

その中に地味子な私が豪華なドレスを着てたら

ギャグか?と突っ込まれるに違いない・・という妄想が頭から離れなかった。

でもテレサさんの気持ちには感謝したい。

もし着れなかったにせよ気持ちだけはありがたく受け取ろう…そういいう気持ちで

私は箱のふたを開けた。



「えっ?!・・・・・これって・・・・」

箱の中身を開けただけでそれが何なのかすぐにわかった。

真っ白で光沢のあるドレス


ウェディングドレスだった。


私はパーティーで着るようなドレスだと思い込んでいた。

だって・・・ウェディングドレスだよ?

動揺してあたふたしている私の横で余裕たっぷりな一馬が

「広げてみたら?」と言うが

すぐには頷けなかった。

いろいろ思うことはあるけど

とりあえずテレサさんが着ていたものだよ。

あまりにも体形に差がありすぎるよね。

間違いなく着れない。

バストは余りそうだけどウエストがはまらないとか

身長も差がありすぎて

私が着たら時代劇で有名な長い袴をはきながら「殿中でござる」の

イメージしか浮かばない。

それと・・・・気持ちの問題だ。
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