恋の相手は強引上司
「ふ~~ん。真壁さん・・・・後輩にこんなこと言われて悔しくないの?」

課長・・・いや一馬だ。

少し意地悪で何を考えているのかわからない時の一馬の顔だった。

「べ・・・別に・・・本当のことだってわかってるし」

「つまんねー女」

「は?」

「ただ怖がってるだけじゃねーの?自分みたいな女なんかどうせ~~って
なにも努力もしないで過小評価してるだけ。仕事仕事って仕事に逃げてるだけなんじゃないの?」

「か・・・課長・・・ちょっと言いすぎじゃ」

さすがの名取も自分の一言で険悪ムードになったことに動揺を隠せない様子だった。

他の女子たちも同様だった。

「・・・そうかもしれませんね。でも課長には関係ないし、そんなこと言われる筋合いじゃないですよね」

これが付き合っている2人の会話なのだろうか?

「関係・・・ないね~~」

本当の事を言われて悔しいのと彼女なのに優しくない一馬に怒りで手が震えた。

このままだと言いたくないことまで言ってしまいそうと感じた私は

「このままだと親睦会じゃなくなりそうなので・・・失礼します。会費は小林さんの横に
置いていたので、名取後よろしくね」

なんとか平常心をキープし私は退室した。
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