恋の相手は強引上司
「ね・・・ねえ」

「ん?」

「どうやって抜け出したのよ!」

私が少々キレ気味で店を出たあとどんな理由をつけて

出てきたのか気になっていた。

だってみんな一馬と飲みたくて飲み会開いたのに主役が抜けるなんて

それにあの名取が許すはずない。

「ああ~~『明日から仕事しづらくなるのも困るから謝ってくる。すぐに戻るから』って
言ってそのまま」

「え?じゃ・・・もしかして」

「待ってるかもね」

「ね!って・・・・・」

おいおいイケメンはなにやっても許されるんかい!


わざとらしくため息をはくと

「ん?なんだよ・・・まだ何か?」

「べつに~。ただ・・・・モテる人は得だなっておもって・・・」

一馬が歩く足を止めた。

「いくらモテようが好きな女に好かれなきゃ意味ねーの」

「ええ?!」


今日は一体なんという日なのだろう。

けちょんけちょんにけなされたかと思うと

糖度高めな言葉のシャワー


だけど・・・・悔しいかな

糖度が高ければ高いほどさっきまでの怒りはいつの間にか

消えているんだから
< 53 / 213 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop