恋の相手は強引上司
「私が言うのもなんだが、見た目はそう悪くないだろ?」

「え・・ええ~」

「見た目は彼女ぐらいいそうなんだけど、女性に対して極度の人見知りで・・・・」

嘘だろ~~この父親なら女性がほっとかない・・・・と思ったけど

「結婚はしたいと本人も言ってたんだけどうちの会社女子社員はな~~っと思ってたら・・・
ふと君の事思い出してね」

「はあ・・・・」

やだよ・・この展開。

なんて断ればいいんだ?

彼氏いますって言ったらどんな人か聞かれるよね。


「どうかな?会ってみるだけでもいいんだ」

やっぱりな~~~そうきたか・・・・

「あの・・・・お気持ちはとてもありがたいんですが、私ー」

には彼氏がと言おうとしたら

「いらっしゃいませ。お客様」

えええ?!

後方から聞こえてきた声の主は

「つ・・土屋課長」

課長が挨拶をしながら私の横に立つと頭を45度下げた。

「お客様、うちの真壁が何か失礼なことでも」

堤様は慌てて手を横に振ると、自分の息子との見合い話の事を話した。


「~というわけで・・・真壁さんみたいな素敵な方ならうちの息子にぴったりじゃないかと
思ったんだけど・・・仕事中にこんな話はまずかったかな?」

バツが悪そうに堤様は話すがきっと私が飛びつくと思ってんだろうな~~

と思いながらチラリと課長の方をみるとマネキンみたいな笑顔。

「・・・・さようでございますか、ですが堤様せっかくのお話ですが

うちの真壁には将来を約束した相手が既におりまして」
< 57 / 213 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop