恋の相手は強引上司
周りを見るとみんなわいわ騒いでいる。

私が抜けても誰も気にしないし、気づきもしない。

でも堂々と帰るのは気がひけるので

トイレに行くかのようそそっと立ち上がり

腰を低くしながら視界に映らなさそうな姿勢で部屋をでて

そのまま出入り口へ直行!

そして下駄箱から靴を取り出し履こうと腰を少しかがめると・・・


ドンっ


私の肩が何かにぶつかった。

顔を上げると長身の男性だった。

パーカーにジーンズといったかなりカジュアルな服装だが年齢は

私より下か同い年位。

帽子をかぶっているので顔がよく見えないけど・・・悪くはなさそう

「ごめんなさい」

どっちが先にぶつかったのかよくわかってないが謝って損はない。

「いえ・・僕こそ・・・慌ててて前を見てませんでした」

へ~~今時男子にしては感じはいい。


・・・・それだけだけど・・・


私はそのまま靴を履くと店を出ようとその男性に軽く会釈をして店を出た。

そして店を出ると大きく背伸びをした。

運良く明日は休み!正直まだ飲み足りない。だけど・・・家でつまみを作るのも

面倒だから行きつけの居酒屋でもうちょっとお酒飲んで帰ろうと

「もう1件行っちゃいますか!」とぼそっと独り言をいったのだが・・・・

「あの・・・僕も一緒じゃダメですか?」
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