恋の相手は強引上司
エレベータがやっと1階に付き矢印が上を向いた時だった。

「ところで・・・・土屋課長はどう?」

「か・・課長ですか?」 

なんて言えばいいんだ?

仕事はできて、顔良し、だけど場所もわきまえずいきなりキスする男?って

言えるわけないし!!

「真壁?どうした?」

「え?」

「顔が赤いぞ?」

ええええ?や・・やだ私ったら

「ここ・・・暑いのかな?」

手をパタパタさせてごまかした。

「そうか?」

はい・・・暑くないです。熱いのは私の顔です・・・と心の中で呟いた。

「海外にいたからなのかはわかりませんが、無駄がないですね。
ごちゃごちゃ理屈をたてて言わない分みんなも素直に従っています。
部下への指示も的確だし・・・誰をどう使えば一番いいのかが
わかってるんですよね~~。あとはま~~あのルックスですからなんとなくですが
売り場が活気づいてますよ特に女子は」

お世辞ではない。

土屋課長がうちの課にきてから売上も伸びているし、人を上手に使っているのは

私からも見てわかった。

仕事に関してはいいと思う。

ただ、私に関しては職権乱用だしいって感じだけどそれは伏せておく

「そうなんだよな~~土屋はそういうところを買われて海外赴任になったんだよな。
でもあの時は相当嫌がってたけど・・・」

西村課長は土屋課長の事をよく知っているようで思い出し笑いをしていた。

それならもっといろんなことを聞けば答えてくれるかも知れない。

そうおもったのだが・・・・

チーンという音とともにエレベーターの扉が開いた。

たくさんの人がエレベーターから降り、続いて待ってた人たちが乗り込んだ。

そして私と西村課長が最後に乗るとゆっくりと扉が閉まった。
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