恋の相手は強引上司

支払いを済ますと

４５度の角度で頭を下げ

「ありがとうございました」

とマニュアル通りに挨拶をされたがなんだか面白くない。

「ねえ・・・君・・・いくつ？」

女性に年齢を聞くのは失礼だとわかっているけど

キメの細かさや手をみると

俺が想像していた年齢よりもかなり下なのかもしれないと思ったからだ。

「２１歳ですが・・・」

なんのためらいもなく答えた。

「え？・・・・嘘・・・」

おいおい俺と同い年？嘘だろ～～！！

ってか声に出すのは失礼だった。

「ご・・ごめん・・・いや～～同い年だからびっくりして」

「いえ、見た目が地味なんでよく年上に見られるんです。
もう言われ慣れしてますのでお気になさらずに・・・・」

いやいや・・・気になるよ。

だって俺をおっさんと同等扱いした女だよ。

しかも同い年。

正直可愛いとは言い難いけどなんだろう～

やっぱり持ってるオーラと名前のギャップ？

からかうまではいかないけど

おっさんと同等ってのがどうしても腑に落ちなかった。

やっぱりもう一度会って、ゆっくり話をしてみたい。

話せるならシャツの１枚でもベルトでも買っていいと思う俺って

なんなんだろう？

まだこの時はその程度の気持ちだった