恋の相手は強引上司
「たしか・・・真壁さんってひとかな?多分俺らと同い年だと思う。
短大卒って言ってたかな?その子さ、すんげ~~地味な子なんだけど
接客がすげ~うまいの。彼女目当てに来る客が結構いるらしいんだけど
それがみんなオッサンなんだよ」

知ってるよ。俺なんか同等扱いされたし・・・・

「だけど、このおっさん達が彼女によく縁談話を持ちかけるんだってさ」

「縁談?」

嫌な予感がする。

「恐らく、自分には妻がいるから無理だけど、息子の嫁だったらってことなんじゃねーの?
とにかくさ~結構金持ちとか多いんだって!だけど、絶対うんとはいわないんだってさ」

「へ~~~」

内心ホッとしている自分がいた

「俺はいいと思うんだけどね~~。だってさ、お前も見りゃ納得するかもよ。
すげ~地味でさ、ブスとまでは言わないまでも他の女子社員とくらべたらね~~
恐らく男と付き合ったこともないだろな~~。そんな子がさ、恋愛して結婚するとは
思えないんだよね。だったら手っ取り早く好条件の金持ちの息子とかと
ささ~~っと結婚しちゃえばいいと思うだよね~~」

面白くない

全然面白くない。

織田に恋実の事言われたくないと思ったからだ。

だけど俺がそんなこと言ったら何を言われるかわからん。

俺は相槌だけうって聞き流した。

と同時に

明日から2週間、絶対に恋実と1対1で話ができる時間を作ってやると決めた。


だが・・・世の中そうそううまくいかないのかそれとも神様のいたずらなのか

俺は営業4部にいながら恋実と話す事は1度もなかったのだ


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