ワケありオオカミさんたちと強気赤ずきんちゃん
その後、何となくいつもの場所に行く気になれず、理由をつけては断っていた。
そして、あっという間に2週間が経った。
「柚子ちゃーん」
廊下でスマホを触っていると、聞き慣れた声が聞こえたのでキョロキョロ探した。
右側から手をブンブン振っている新がいた。
「ごめん、待った?」
「ううん、全然」
「じゃあ、行こっか」
新と歩いて、中庭に行った。
新はずっとクラスのみんなと準備したりバイトに行ったりしていたから、私たちのことは知らない。
だから、心がいつもより軽い。
「柚子ちゃん何食べる?」
「うーん、とりあえずぶらぶらしたいな」
「分かった」