ワケありオオカミさんたちと強気赤ずきんちゃん
空気を読まず、大声で言った桐山先輩。
「あれ……?」
「もう恥ずかしいからやめてくださいよ」
軽くため息をつきながら、桐山先輩を見た。
ポカーンとしていた女の子たちだったけれど、今はクスクス笑っている。
副校長先生が咳払いをして、再び静かになった。
「では、まず桐山くんたちから自己紹介をしてくれ」
副校長先生に言われ、イスから立ち上がった。
「2年の桐山柊です。分からないことがあったら、遠慮なく聞いてください」
「1年の赤木柚子です。この高校唯一の女子なので仲良くしてください」
「2年の西岡翔太郎です。よろしく」