ワケありオオカミさんたちと強気赤ずきんちゃん
「桜桜桜、うるさいんですけど!こっちはね、あなたに告白するために昨日の夜からすごく緊張して。告白する前に女の名前出されたら、告白する勇気がなくなるんですけど!そんなに言うなら、今すぐ私を振って彼女のところに行きなさいよ!」
ハァハァと肩で息をしながら先輩の顔を見ると、顔が真っ赤だった。
最悪、また暴走してしまった……
「お前、俺のこと……」
「えぇ、そうですよ。ずっと好きなんです」
顔が急に熱くなり頬を手で押さえようとすると、ミント系の香水がフワッと鼻を通り抜けた。
いきなりのことで思考停止してしまい、この状況が読めた頃はさっきよりももっと顔が熱かった。
先輩に抱きしめられている……。