ワケありオオカミさんたちと強気赤ずきんちゃん
いつものヘラヘラした告白とは全然違った。
こんな状況なのに冷静な私。
やっぱり琥太郎さんは私に対して本気なんだ。
でも、私は……
「琥太郎、いい加減にしなさい」
聞いたことのない声が聞こえて来た。
「親父……」
琥太郎さんが見ている方を見ると、ダンディなおじさんがいた。
この人があの歌手の佑太郎……
私の想像していた佑太郎をはるかに超えたイケメンだった。
翔太郎や琥太郎さんのイケメン顔は佑太郎さんにそっくりだった。
声も低音で落ち着いていて、歌を歌うときの声とはまた違った。