ワケありオオカミさんたちと強気赤ずきんちゃん
「彼女すごく嫌がっているのにまだそんなことを言っているのか」
「俺こんな気持ちになったの柚子ちゃんが初めてで。どうしても柚子ちゃんと付き合いたいんだ」
「琥太郎、それを世間一般では我が儘と言うんだ。彼女は翔太郎の彼女だ、いい加減に諦めろ」
「親父には関係ねーだろ。ほっとけよ」
「いい加減にしろ!もし翔太郎と彼女が別れて琥太郎と付き合ったら彼女幸せになると思うか?」
「俺が幸せにする」
「幸せというのはそんな簡単に出来るものじゃない。小さな喜びがたくさん重なって始めて幸せになるんだ。今の時点で彼女をこんな辛そうにさせているお前に彼女を幸せに出来るわけがない」
「じゃあ、どうすればいいんだよ…」
「彼女の幸せを願うのも好きになった男の役目じゃないのか?」