ワケありオオカミさんたちと強気赤ずきんちゃん
そして、あっという間に日曜日がやって来た。
待ち合わせ時間の15分前に着き、先輩を探したけどまだ来ていなかった。
今日はただのお出かけだから、カジュアルな服装にした。
ボーダーのシャツにダメージジーンズをロールアップさせて黒のヒールを履いた。
髪はゆるく巻いて、伊達メガネもしている。
ぱっと見私とは分からないだろう。
先輩はどんな服装で来るのだろう?
「柚子、待った?」
聞き慣れた声が聞こえてきたから、振り返ると桐山先輩が息切れしながら近づいて来た。
「走ってきたんですか?そんなに急がなくても大丈夫ですよ?」
「俺から約束しときながら遅刻とかあり得ないだろ?遅刻は回避出来たけど、柚子を待たせてしまったな…」