ワケありオオカミさんたちと強気赤ずきんちゃん
ーー1週間後の金曜日の昼休み。
じゃんけんで負けた私と桐山先輩はジュースを買いに行っている。
「未来、プレゼントすごく喜んでくれた。柚子ありがとうな」
「そうですか。それはよかったです」
彼女さん喜んでくれたか。
よかったよかった。
「柚子も早く彼氏作れよ」
「私は別に彼氏とか今いらないんで」
「ふーん」
「先輩、顔すごくニヤけてますよ」
ニヤニヤしている先輩を睨んだ。
相変わらず気持ち悪い。
「柚子の場合は彼氏より恋か」
「何か言いました?」
「いや、何でもない」
今度はうーんと考えことをしていて、めんどくさいと悟った私は先に図書室に戻った。