君のそばで会おう ~We dreamed it~
全てが知りたい
想太はここに来るまでの間ずっと考えていた。
可南子に、元彼の話を聞き出すことは並大抵なことではない。
いつもの一方的な自分の態度なら、なおさらのことだ。
今夜は、冷静にそして優しい気持ちで可南子と話をしよう・・・
想太は、可南子の過去も全部受け入れたいと心から思っていた。
15年の離れていた間は、二人にとっては空白の時間だ。
それを、少しずつ埋めていきたい。
冷静に話をするんだぞ、想太・・・
可南子は想太が着く前にたくさんの料理を注文していた。
いつも気が利く可南子は、今日も想太の皿にたくさんの料理を載せて想太に渡した。
「可南子、今日、俺、多分・・・
こんなに食べれない・・・」
今日の想太は突然の可南子の異動の話に落ち込み、食欲が失せていた。
「そうなんだ・・・
じゃ、ちょっと頼みすぎちゃったかな」
「可南子、食べる前に話がしたいんだ・・・」