君のそばで会おう ～We dreamed it～

「俺が女の人と別れる時の理由は簡単さ」



「どんな？」



「好きじゃない、もしくは好きじゃなくなった」


想太はいつもそうだった。
つき合っても本気になる事はない。
今までは・・・


「そうね・・・
そうかもしれないね。

私達もお互いがそう思ったのかも。
でも、そんな簡単なことじゃなかった・・

お互いを大切に思い過ぎて我慢する事が多くなった・・・」


想太は叫び出しそうになっていた。
お互いを大切に思い過ぎてというフレーズが、どうしても我慢できなかった。


「すみません、ビールをもう一杯お願い」


想太は、店員を睨みつけながらビールを頼んだ。
そして、持ってきてもらったビールをもう一度一気に飲み干した。


「可南子、最後にもう一つ教えてくれ。

そいつとは結婚を約束したのか？」


想太は可南子をずっと見つめた。


そうじゃないと言ってくれ・・・