君のそばで会おう ~We dreamed it~
想太は部長室に戻ると、職員名簿で瀬戸という名前の男を探した。
本社限定で探していたらすぐに見つかった。
瀬戸修二 開発事業部
入社年月日を見ると、可南子と同期だった。
ということは、俺とも同い年のはずだ。
想太はネットで瀬戸修二という男を検索して情報を得ようと思ったが、手を止めた。
調べてどうなる?
子供じみた事はやめろ・・・
想太は、午後の仕事に専念した。
夕方になり可南子と美咲は帰る準備をしていた。
すると、山本課長が可南子達に向かって、
「さっき、ちょっと用事があって開発事業部に行ったんだけど、部長にすれ違ったんだよね。
部長が、13階に用事があったかな~と思って・・・」
可南子と美咲は一瞬固まって、そして、顔を見合わせた。
可南子の嫌な予感は確信へ変わりそうだ。
確信に変わる前に、阻止しなければ・・・
可南子は美咲に小さな声で、
「美咲、ごめん。
13階に様子を見に行ってほしいの」