君のそばで会おう ~We dreamed it~
つないだ手、たくさんのキス

  大切に想う気持ち




想太は、とても機嫌が良かった。
机の上に山積みになっている書類の山も、鼻歌を歌いながらこなしているくらいだ。

そして、想太はスケジュール帳を出して、これから先の夜の予定をチェックした。
今週はほとんど何も入っていないが、来週以降は接待や短い出張がところどころに入っている。

想太は少しため息をついて、また仕事に取りかかった。

昨夜の可南子はとても優しかった。
突然、想太と夜は一緒に過ごすと言ってくれた。
想太は可南子の心境の変化に少し戸惑っていたが、それでも可南子の言葉は嬉しかった。

そして、想太は一人にやつきながら、より一層仕事に精を出した。




「可南子さん、今日の部長、めちゃくちゃ機嫌がいいですよ」


美咲が部長室を覗きながら可南子に言ってきた。


「そうなんだよ。
昨日の部長は怒ったライオンみたいに怖かったのに、今日は子どものライオンになってるよ」


今度は、課長がそう言った。






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