君のそばで会おう ~We dreamed it~



想太は書類の決裁に追われ、時間が経ったことに気付かないでいた。
時計を見ると夕方の5時を回っている。
想太はとりあえず手を止めて、椅子に座ったまま背伸びをした。

そして、ガラスの向こうに見える可南子を見て、もう少し頑張るかと自分に言い聞かせた。

すると内線に電話が入った。

出てみると聞きなれない声でその男は瀬戸と名乗った。

想太はすぐにピンときた。


「すみません、突然、こんな電話をかけてしまって・・・

柿谷部長は、この後少し時間をとれませんか?

ちょっと相談したい事がありまして・・・」


想太はちょうどいいと思った。

自分も瀬戸という男と話したいと思っていたから。


「いいですよ」


そして、想太はその後すぐに可南子にLINEをした。


“ちょっと、用事が入った。
19時頃には、可南子の家に行けるから。
また、連絡します”




< 135 / 246 >

この作品をシェア

pagetop