君のそばで会おう ~We dreamed it~
「大丈夫だから、心配しないでいいよ」
想太はそう言うと、リビングのソファにもたれて座った。
「可南子、あのさ・・・
やっぱり、いいや・・・」
想太はまたくだらない質問をしてしまうところだった。
「何?
言いかけたならちゃんと言って」
可南子は、自分の前ではいつも子犬のようになってしまう想太がとても愛おしかった。
「あの図体ばっかりデカい瀬戸っていう男もさ・・・
この家に来たりしてた?」
可南子は噴き出してしまった。
想太はまた12歳の想太に戻ってしまっている。
「なんで、笑うんだよ・・・
なんとなくそう思っただけだから」
「実は・・・
一度も呼んだことないんだ。
私の方が瀬戸さんの家に行く事が多かったから」
想太は半分はホッとしながらも、半分は嫉妬で渦巻いていた。
瀬戸の部屋で何をやってたんだ?
想太は自問自答して、一人で悶え苦しみ頭をかきむしった・・・