君のそばで会おう ~We dreamed it~
そして、想太は、もう一つの大事な話をし始めた。
「あと、それから、仕事の事なんだけど・・・
できれば、可南子さえよかったら、仕事を辞めてほしい。
そうじゃなきゃ、長崎に行く事になってしまうだろ?
俺達これから結婚するのに、可南子が長崎に行くなんてあり得ない」
想太はそう思うだけでゾッとした。
もう今の俺は、一秒でも可南子と離れるなんて絶対無理だ。
「でも、そんなにすぐには結婚できないでしょ?」
「できるよ。
俺は、明日にだってしたいくらいなのに・・・」
可南子はずっと考えていた。
可南子自身、想太を置いて長崎に行けるはずはない。
でも、結婚するとなると、超えないといけない壁が多すぎる。
「想ちゃん、結婚するなら一番の難関をまず超えなきゃならない・・・
分かる?」
想太は分かっていた。
今でもトラウマとなって想太を苦しめるあの人達の事を・・・
「分かってるよ・・・
可南子のご両親だよな・・・
頑張るよ・・・」