君のそばで会おう ~We dreamed it~
その日の夜に、可南子は美咲と山本と居酒屋で食事をした。
「可南子さん、本当に会社辞めちゃうんですか?」
美咲はお酒が入って、また泣き上戸になっている。
「朝倉くん、本当の理由は何なんだい?
一身上の都合って言われても、中々、納得できなんだ」
「課長、可南子さんは大丈夫ですよ~
幸せになるんだから・・・」
美咲はそう言うと、また涙ぐんでいる。
「幸せって??」
山本は一人だけ取り残された気分だった。
話が、全く見えない・・・
「可南子さんは、部長と結婚するんです。
やっと、二人は幸せになれるんです・・・」
美咲は、すでに号泣していた。
「朝倉くん、それって本当なのか?」
山本は二人が仲がいいとは思っていたが、結婚なんて考えたことがなかった。
「はい、驚かせてごめんなさい。
実は、私と部長は子供の頃からの知り合いで・・・」
「12歳の時には恋人同士だったんです」
美咲はそう言うと、また泣き出した。