君のそばで会おう ~We dreamed it~



その日の夜に、可南子は美咲と山本と居酒屋で食事をした。


「可南子さん、本当に会社辞めちゃうんですか?」


美咲はお酒が入って、また泣き上戸になっている。


「朝倉くん、本当の理由は何なんだい?
一身上の都合って言われても、中々、納得できなんだ」



「課長、可南子さんは大丈夫ですよ~

幸せになるんだから・・・」


美咲はそう言うと、また涙ぐんでいる。


「幸せって??」


山本は一人だけ取り残された気分だった。
話が、全く見えない・・・


「可南子さんは、部長と結婚するんです。
やっと、二人は幸せになれるんです・・・」


美咲は、すでに号泣していた。


「朝倉くん、それって本当なのか?」


山本は二人が仲がいいとは思っていたが、結婚なんて考えたことがなかった。


「はい、驚かせてごめんなさい。

実は、私と部長は子供の頃からの知り合いで・・・」



「12歳の時には恋人同士だったんです」


美咲はそう言うと、また泣き出した。








< 164 / 246 >

この作品をシェア

pagetop