君のそばで会おう ~We dreamed it~
想太は、また、福岡の地へ帰ってきた。
でも、今回は以前のような不安な気持ちは全くなかった。
心でしっかり結ばれた可南子がそばにいて、想太の手を握ってくれている・・・
想太は、可南子のためにも、可南子の両親にちゃんと認めてもらいたいと心から思った。
可南子の家は大豪邸だった。
子供の時から、いつもこの家に圧倒され自分の小ささを思い知った。
でも、今の俺は昔の怯えた小さな想太じゃない・・・
想太は勇気をかき集めて可南子の家の門をくぐった。
「ただいま」
可南子がそう言うと、奥からバタバタと走ってくる音がした。
「お姉ちゃん、お帰り~」
大学生になった真奈は、少し可南子に似てた。
そして、真奈は想太を見て目を丸くした。
想太に近寄り上から下まで眺め回して、
「想ちゃん?」と聞いてきた。
「真奈、久しぶり」
想太がそう言うと、真奈は可南子に飛びついた。
「お姉ちゃん、本当なの??」