君のそばで会おう ~We dreamed it~
可南子は、真奈の耳元で何かをささやいた。
真奈は興奮が冷めやらぬ状態で、また、リビングへ戻った。
「想ちゃん、大丈夫?」
「うん」
想太は心臓が壊れるんじゃないかと思うくらいに緊張していた。
でも、負けるわけにはいかない・・・
可南子と結婚するためだ・・・
想太がリビングに行くと、そこには、見覚えのある可南子の両親が立っていた。
二人は想太を見ると顔を見合わせた。
「可南子?
これはどういうことなの?」
可南子の母親は、訳が分からないという顔で想太を見ている。
「それは・・・」
可南子も動揺しているのか声が震えていた。
「ねえ、お客様を立たせたままじゃ悪いでしょ。
想ちゃん、ここへ座って」
そう言って、想太をソファに案内してくれたのは真奈だった。
そして、想太は可南子のお父さんと向かい合って座った。
ヤバい・・・
手が震えて汗が止まらない・・・