君のそばで会おう ~We dreamed it~
「可南子、どういうことかまずは説明しなさい。
お父さん達は、結婚をしたい人は企画マーケティング部の柿谷さんという人だって聞いてたぞ。
それは嘘だったのか?」
「嘘じゃない・・・」
可南子は動揺してしまい、その言葉しか出てこなかった。
すると、想太が二人の話をさえぎった。
「すみません。
僕の話を聞いてもらえませんか?」
可南子は想太の小刻みに震える声を聞いて、弱い自分を憎んだ。
「まずは、お久しぶりです。
子供の頃は、迷惑ばかりをおかけしてすみませんでした・・・
そして、可南子は嘘はついていません。
今の僕は柿谷想太と言います。
可南子の勤める会社の企画マーケティング部の部長をしてます」
可南子の両親は、目をぱちくりさせ、冷静さをなくしていた。
「どういうことなんだ?」
「話せば長くなりますが、僕の口から説明させて下さい」