君のそばで会おう ~We dreamed it~
想太は、一回、ふうっと大きな息を吐いてから、また話し始めた。
「ここまでが、可南子さんと離れていた空白の15年間の僕の生活です。
でも、正直・・・
僕は、この日をずっと夢見ていました。
実際、僕は、柿谷さんという裕福な家に引き取られ、恵まれた環境に身を置くことができたのも事実です。
でも僕がここまで頑張ってこれた原動力は、本当のところは、あなた達を見返すためだった。
子供の頃にあなた達によって受けた傷は、僕の中で大きな原動力となった。
もし、可南子さんと結婚することができるのなら、あなた達に認めてもらいたい・・・
そのことを夢見てずっと頑張ってきました。
今、こうして、あなた達の目の前に立っていることが夢のようです。
僕は、もう、あの、怯えてた小さな子供ではありません。
今の僕を見て、判断してください。
改めて言います。
可南子さんを、僕にください・・・」