君のそばで会おう ~We dreamed it~



「可南子、ここにきてちゃんと座りなさい」


可南子の父親はそう言って、可南子を想太の隣に座らせた。


「実は、私も、お母さんも、きっと、可南子は一生結婚はできないだろうと覚悟を決めてたんだ。

瀬戸さんとの婚約解消を聞いた後には、真剣に、二人でそんな話をしたりした。


想太君、今までの私達がしてきた事をいつかは許してもらえればと思っている。

こんなに立派になって、可南子を迎えにきてくれてありがとう・・・

ううん、立派になっていなくても私達は結婚を許しただろう・・・

でも、こんなに立派になってくれたことは、本当に、感謝しかない・・・


可南子をよろしくお願いします」


そう言うと、可南子の両親は想太へ深々と頭を下げた。


可南子は、しゃくりあげて泣いていた。
想太も堪えきれず涙を落した。

すると、急に「想ちゃん」と声がして、真奈の方からティッシュの箱が飛んできた。

想太がすかさずキャッチすると、


「泣くとこじゃないでしょ。

ガッツポーズしなきゃ」


そう言って、真奈は皆を笑わせた・・・






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