君のそばで会おう ~We dreamed it~
「可南子、本当にありがとう。
オチビちゃんを、二人も生んでくれて・・・」
想太は男の無力さを実感していた。
「赤ちゃん達、見た?
可愛かったでしょ」
「うん、でも、俺には、2匹の子ザルにしか見えなかった・・・」
可南子は、想太の頬を引っ張って笑った。
まだ、父親になった実感がないのだろう・・・
想太も可南子もこれから親になっていくのだから・・・
想太は、可南子に優しくキスをした。
可南子の頬に涙が落ちた。
すると廊下が騒がしくなったと思ったら、真奈が看護師さんと一緒に赤ちゃんを連れてやってきた。
「お姉ちゃん、早く、赤ちゃん達に名前を付けてあげて。
想ちゃんたら、チビ太にチビ子って呼ぶんだから~」
可南子は笑いながら、チビ太とチビ子を両腕で抱っこした。
「今から、ゆっくりと決めるの。
この子達の顔を見てから決めようって、想ちゃんと話し合ったんだから」