君のそばで会おう ~We dreamed it~



美咲達も帰り可南子は時計を見てみると、8時を回っていることに気がついた。
まだ何人かは残業をしていたが、可南子は先に帰ることにした。
そして、想太に帰ることを告げに行った。


「部長、もう、帰ります」


可南子がそう言うと、想太は車のキーを可南子に見せて、「一緒に帰ろう」と言った。


「いいです。
私は電車で帰るので・・・」


すると、一瞬で想太の顔が不機嫌になった。


「なんで?
近所なんだから乗ってけばいいじゃん」


想太は生真面目な可南子の性格にうんざりしていた。


「だから、嫌なの。
下の駐車場で絶対人に見られるし・・・
変な噂がたったら、二人とも困るでしょ?」


可南子の言う事はいつも理にかなっている。
でも、想太はそんなことどうでもよかった。


「別にいいよ。
だって、何も悪い事してるわけじゃないんだし」


そう言う想太を見て、困った顔で微笑んだ可南子は、


「駅前のコンビニの前で待ってるから」


そう言って電車で帰って行った。







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