君のそばで会おう ~We dreamed it~



可南子と想太は、家から3分程の所にあるお洒落なイタリア風居酒屋で、遅い夕食をとった。
そして、想太は店員を呼びグラスワインを二つ頼んだ。


「可南子と俺の15年ぶりの再会に、乾杯しよう」


想太はそう言って、可南子のグラスに自分のグラスを静かに合わせた。


「可南子、お酒は飲める?」



「うん、たしなむ程度なら・・・」



「良かった・・・
何も考えないで頼んだけど、俺、可南子の事何も知らないんだよな・・・

12歳の可南子は、お酒は飲まなかったから」


可南子は優しく微笑んだ。

想太は、本当に嬉しかった。
こういう日々をいつも夢見ていたから・・・


「可南子、俺達、もう一回、やり直そう・・・
俺は可南子に会えてまだ一日にしか経ってないけど、一瞬であの頃に戻った。

可南子の事が大好きだった頃に・・・

可南子は?

可南子は、俺の事どう思った?」





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