君のそばで会おう ~We dreamed it~
可南子は、想太の動きをとても気にしていた。
最近夜に歓迎会などの会合が多い想太は、可南子の予定ばかり聞いてきた。
「また、可南子とご飯が食べたいのに・・・」
とか、
「可南子の家を見てみたい」
とか、会社ではバリバリに働く部長からは想像すらできないような言葉でいつも可南子を困らせた。
そう考えていると、タイミングよく想太から内線が入った。
可南子が部長室へ入ると、想太はニコニコ顔で可南子を待っていた。
「今夜、やっと暇になった。
今日は、またあのお店でご飯たべようぜ」
想太は、この一週間、毎晩、真面目な部長を演じていた。
上着を脱がない、ネクタイを緩めない、可南子に注意された事はほとんど守った。
可南子にその話を聞いてもらいたかったし、何よりも褒めてもらいたかった。
「想ちゃん、ごめん・・・
今日、飲み会が入ってるの・・・」