君のそばで会おう ~We dreamed it~
そして、二人は食べ放題の店に入った。
想太はあれもこれもお皿いっぱいに載せている。
可南子は食べれる分だけ取って先に席に座っていた。
「可南子、小6の時の修学旅行で昼食がバイキングだった時の事、覚えてる?」
二人で黙って食べていると、急に、想太が話しかけてきた。
「たぶん、覚えてる。
だから、言わなくていいよ」
可南子にとってあまりいい思い出ではなかったため、その話はそのままスルーしたかった。
「あの時の可南子は、本当、怖かった・・・
俺達がちょっと食べ物を残しただけで、すごい勢いで走ってきたんだよな・・・」
「ちょっとじゃなかったじゃない。
私達女子は、男子がふざけながら食べきれないほどの料理を山盛りしているのを見てたんだから。
そしたら、案の定、全然食べれなくって、山のように残してた」
想太はまた残したら怒られると思い、話を聞きながら必死に食べていた。