君のそばで会おう ~We dreamed it~

想太の住んでいる団地が見えてきた。
可南子が福岡を出て、たったの三か月しか経っていないのに、そこは、何かが変わっていた。

可南子は、嫌な予感を振り払い、想太の家がある3階へ向かった。

でも、もう、そこには、想太も優しかったおばあちゃんもいなかった。
違う人の表札が出ているのを見た可南子は、怖くなってすぐに外へ出た。

想ちゃんの家って、もしかしたら3階じゃなかったかも・・・

可南子は、そう思いながら立ち尽くしていると、想太と同じ団地に住む同級生に会った。


「よ、可南子、久しぶり」



「ねえ、想ちゃんの家って3階だったっけ?」



「え?
可南子、知らないの?

想太、いなくなっちゃったんだよ。
おばあちゃんが死んじゃって、どっかに転校したんだ」



「どこに?」



「知らない・・・

みんな、知らないよ。
急に、いなくなったからさ・・・」

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