君のそばで会おう ~We dreamed it~
可南子と想太は、まだ会議まで時間があったため、近くのカフェで遅いランチを済ませた。
「会議開始は15時からで、山本課長は16時頃に合流できるって」
「可南子は?」
「私は、会議には同席するけど、その後の懇談会は課長と部長の二人の参加だから、私は、買い物でもするつもり」
「実家には帰らないのか?」
「うん、帰らない。来てることも言ってないし」
「俺に気を遣ってるんだったら、全然、帰っていいんだからな」
「うん、でも、今回はいいの。
それより、懇談会の後に2次会があったら、ちゃんと参加しなきゃだめだからね。
課長を困らせないこと。
分かった?」
「分かったよ」
可南子は、実家に帰るなんてどうでもよかった。
今は、想太の近くにいたいだけ。
それは、会社の命令でもあったし、それよりも想太の事が心配でしょうがなかったから・・・
福岡の街で、また傷ついてほしくなかった・・・