君のそばで会おう ~We dreamed it~



想太は、2次会の席でずっと時計を見ていた。
想太の予定ではカラオケを2曲くらい歌い終わったら退出しようと思っていたのに、山本課長がいい感じに酔っ払っていて一人で帰すわけにはいかなかった。

想太は隣で半分寝てしまっている山本を介抱しながら、先に帰ることができた。
お得意先の人達も山本の姿を見たら首を縦に振るしかなかったのだろう。

想太は山本をタクシーに乗せ、自分も一緒に乗り込んだ。
タクシーの中で、想太は何度も可南子にLINEをしたが全く既読がつかない。


絶対、あいつ寝てるな。


ホテルに着くと、想太はまず山本を部屋へ連れて行きベッドに寝かした。
山本の靴と靴下を脱がしネクタイを緩めて上掛けをかけてあげると、山本が寝ぼけた声で「ありがとう」と言ってくれた。

想太は少しだけ微笑んで「どういたしまして」と言って、部屋を出て行った。


そして、想太は可南子の部屋へ向かった。





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