君のそばで会おう ~We dreamed it~
想太は、可南子の部屋のドアを静かにノックした。
何の応答もない。
もう一度、今度は「可南子~」と呼びながら強めに叩いた。
可南子は2回目のノックで目が覚めた。
でもそれが想太だなんて夢にも思わない可南子は、怖くてしばらく動けずにいた。
しかし携帯を見てみると、想太からのLINEが山のように入っている。
すぐにドアに近づき、「想ちゃん?」と聞いてみた。
「早く、開けてくれ~」
可南子がドアを開けると、想太は倒れこむように入ってきた。
「可南子、寝てただろ?」
「うん、寝てた・・・」
「俺達が接待で身を粉にして働いているのにかよ」
「うん、だってしょうがないじゃん。
眠かったんだから」
「マジか、ま、いいけど・・・」
想太は無造作に後ろで束ねている可南子の髪を見て胸がときめいていた。
可南子にキスしたい・・・