君のそばで会おう ~We dreamed it~
うんていにぶら下がった想太は、可南子を呼んだ。
「可南子、このうんてい、こんなに小さかったっけ?」
「想ちゃんがでっかくなったんだから、そう感じるんだよ」
「可南子の方が、俺よりもでかかったもんな」
「うん、あの頃の想ちゃんは本当に可愛かった」
「あの頃だけじゃないだろ、今もだろ?」
可南子は笑って、うんていの横にあるブランコに座った。
「想ちゃん、小学校の頃、楽しかったよね。
毎日が、単純で、あんまりいじめとかもなかったし。
でも、想ちゃんはよくケンカしてたっけ?
宮内先生に、しょっちゅう、怒鳴られてたもんね」
想太は、うんていから降りて可南子の隣のブランコに座った。
「宮内先生には、色々とお世話になった。
小学校を卒業してからも何度も家に遊びに来てくれたりしてさ・・・」
隣でブランコを揺らす想太の顔は、少し沈んで見えた。