ブラックⅡ-想い-
そもそも熱って何度くらいあるんだろう…
お粥とりんごをトレーに乗せると、コンコンとリュウガの部屋をノックした。
もちろん中から返事はない。
寝てるのかな、でもご飯食べないとお薬飲めないし…
「リュウガ、入るね?」
ゆっくり扉を開いた先は、まだカーテンの開かれていない空間
大きなベットの中心は思った通りこんもりとふくらんでいて、そこに近づくとやっぱりリュウガは眠っていた。
「リュウガ」
トレーを置いてリュウガの顔を覗き込むと、その額には汗が滲んでいて息遣いはなんだか苦しそう。
着ているパーカーの裾でリュウガの汗をそっと拭き取って、額へと手を当てる。