ブラックⅡ-想い-
こっそりと隣のレイジを横目で見つめるけど、レイジはあの2人に一切目を向けることもなく食事を口へ運んでいる。
「先に行くなら行くといいなさい」と言ったレイジのお父様に佐伯リョクはヘラヘラと笑って見せる
それはまるで見せびらかしているような、そんな気がしてならなかった。
「レイジ久しぶりだな」
レイジに似たその瞳がレイジに向けられニコリとつり上がった目尻を下げるお父様
その返事にレイジはやっぱり答えることはない。
それを見たレイジの義理母がキツイ顔付きをさらに歪まして呟いた言葉に私は唖然とした
「本当失礼な子、生かされてるだけでもありがたいと思いなさいよ」