僕らの星春
「俺、河上流星(かわかみ りゅうせい)」
「俺は笹塚正臣(ささづか まさおみ)」
「僕、花園真琴(はなぞの まこと)」

自己紹介しただけで、流星は笑った。

「真琴、お前、僕っこかよ」
「……悪い?」

あまりにもゲラゲラ笑うもんだからさ、僕は悪態をついてやった。

そしたら、担任が入ってきた。

「ちょっと、まだ立ってるの?」

まさに、アゴ。

俺の隣の席の、女子、すげぇ笑っててさ。
ほんと、バレるよそれ、ってくらい。

「超面白くない?」

女子が問いかけてきたけど、コクりと頷くだけにした。

「それじゃあ、隣の人同士、自己紹介から初めて。先生は、忘れ物取りに行くから」

そういって、出てった。

女子はクルリと回って僕を見た。

「私、菅原蓮(すがわら れん)」
「花園正臣」

まぁ、これで終わり。
そのまま、黙って終わったよ、うん。

そしたら、担任が帰ってきた。

やっと、入学式が始まるらしい。
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